製作データ 2021年/日本/99.23min
監督 西嶋真司
出演 出演者1:植村隆(元朝日新聞記者)
出演者2:金学順(元韓国人慰安婦)
出演者3:櫻井よしこ(ジャーナリスト)
出演者4:和田春樹(歴史学者)
出演者5:中島岳志(政治学者)
出演者6:青木理(ジャーナリスト)
出演者7:神原元(弁護士) 他
スタッフ プロデューサー:川井田博幸(グループ現代)

あらすじ

元日本軍「慰安婦」の韓国人女性の証言をいち早く報じ、後に激しいバッシングに晒された元朝日新聞記者の植村隆と、植村を支える市民らの闘いを記録したドキュメンタリー。歴史の真実を伝えた記事は、なぜ「捏造」とされたのか。特定のメディアを攻撃した背景に何があるのか。なぜ植村たちは理不尽な攻撃に屈しなかったのか。植村が記事を書いた1991年8月、監督の西嶋真司はRKB毎日放送のソウル特派員として同様の記事を日本に送った。報道から20年以上が経って植村だけが捏造バッシングの標的にされたことに違和感を持ち、映画「標的」を製作した。不都合な事実を排除しようとする日本政府の圧力によって日本のメディアは「慰安婦問題」を報じなくなった。国民に真実が伝わらないまま、「慰安婦は戦後補償目当ての言いがかり」という印象が日本国内に定着し、これが日韓関係が冷え込む一因となっている。映画にはメディアが報じない真実を伝える力がある。

予告編

監督プロフィール

1957年生まれ、早稲田大学卒。81年にRKB毎日放送に入社。記者として報道部に配属され、91~94年にJNNソウル特派員。2000年に制作部に異動しドキュメンタリー番組を制作。18年に退社し、映像制作会社「ドキュメント・アジア」を設立。ドキュメンタリー映画の代表作に『抗い 記録作家 林えいだい』(16年)がある。

監督コメント

国家権力は、時に自国に都合のいいように歴史を書き換えようとする。不都合な真実を報じるメディアを力で抹殺しようとする。権力に忖度し、メディアが自主規制を始めれば民主主義は崩壊する。ジャーナリストを標的にしてはならない。

受賞歴

第26回釜山国際映画祭公式招待(2021年10月)
第22回ニッポンコネクション招待予定(2022年5月・独フランクフルト)
第64回日本ジャーナリスト会議賞
第33回アンジョンピル自由言論賞
第76回毎日映画コンクール・ドキュメンタリー部門ノミネート