ねぼけ
Neboke
壱岐紀仁
Norihito Iki
上映時間:111.00min
制作年:2015
うだつの上がらない噺家の三語郎と、取り戻せない過去に生きる真海の、愛と葛藤を描いた群像劇。
三語郎は酒に逃げ女に逃げ、稼ぎもなく、落語と向き合えない自堕落な日々を送る。
恋人の真海はささやかな幸せを願い孤軍奮闘するが、想いも虚しくお互いの気持ちはすれ違うばかり。そんな二人はわだかまりを抱えたまま、未だ結婚に踏み切れていない。
点雲師匠は弟子の三語郎にしっかりしてほしい一心で「正面を切れ!」と叱咤するが、三語郎は師匠の思いを分かっていながら、逃げて逃げて逃げまくった挙句、無邪気な弟分の小万亀の彼女である砂織に手を出してしまう始末。
だが、心に暗い闇をもった砂織の本性に三語郎は翻弄され、いよいよ泥沼にはまってしまう。
そんなある日、苛々の募った三語郎はカッとなって、真海の心を引き裂いてしまう。
哀しみで我を失った真海は、忽然と三語郎の前から姿を消してしまう。
三語郎は真海を失って初めて、彼女の存在のかけがえのなさに気付いて打ちのめされ、覚悟を決めて彼女の故郷へと向かうが、そして三語郎は、神話の海辺で、初めて真海の秘められた過去を知ることになる。
クラウドファンディングの成功により完成した本作は、第38回モントリオール世界映画祭をはじめとする、
世界各地の映画祭や劇場でも上映された話題作。
予告編
監督の経歴
1980年、宮崎県生。ディレクター、カメラマン。
武蔵野美術大学映像学科卒、多摩美術大学修士課程修了。
(株)東北新社 CM演出部に入社、2007年同社を退社後、写真家として活動を開始。
民俗学者/宮本常一の思想に影響を受け、アジアを中心にフィールドワークを重ねながら、
神話伝承を再構築した独自の幻想世界を次々に発表。国内外の映画祭やアート・コンペティションで高い評価を受ける。
瀬々敬久監督作品「へヴンズ・ストーリー」にスタッフとして参加後、映画制作を志す。
初の監督作となる映画「ねぼけ」が、モントリオール世界映画祭に正式出品。
現在、長編第二作を構想中。
スタッフ一覧
出演者 |
監督・脚本・編集:壱岐紀仁 |