まず、大切な作品を福岡インディペンデント映画祭にご応募くださった出品者の皆様に、心から感謝申し上げます。
今回は過去最多となる267作品のエントリーがあり、最終的にグランプリ(1本)、部門別最優秀作品(6本)、特別表彰(7本)、優秀作品(24本)、入選作品(18本)の計56作品を上映することとなりました。2020年度の映画祭と比べても応募数が約2倍となったため、どの作品をピックアップするかに関しては例年以上に慎重を期し、議論を重ねた上で決定いたしました。
選外となったものにも、強い印象を残す素晴らしい作品が多数ありました。上映されなかった映画が劣っているわけでは決してありません。今回は応募者全員の気持ちに応えられなかったこと、ひたすら心苦しく感じております。
今回、部門別最優秀作品と特別表彰合わせて13本のうち8本がアニメーション、もしくは実写と(ストップモーションを含む)アニメーションのハイブリッド作品となったことが特色に挙げられます。10分部門最優秀の『マンガガールズ』、20分部門最優秀作品の『果ての一閃 Episode Zero』をはじめとする良作が多数出現したため、今回は「アニメーション賞」ではなく、多くの特別表彰を設けるに至りました。
実写作品では、2020年以来続く「パンデミックの時代」の世相・暮らしを反映した作品が目立ちました。その捉え方、反映のさせ方は本当に様々でしたが、登場人物がマスクを着用している作品がこれほど膨大に撮られたのは、映画史に残る出来事だと思います。
また、スペシャルメンションとして「インディペンデントスピリッツ賞」を設けました。
この賞は作品自体の面白さに加え、手間と時間をかけて「この人でなければ考えつかない、実行できない」ことにチャレンジし、創意あふれる作品として世に出した熱意に敬意を示すものです。
全上映作にメンションできず大変申し訳ない限りですが、もちろん他の授賞作品、優秀作品、入選作品、どれも個性的で素晴らしいものばかりです。
11月、福岡市科学館で皆様のお越しをお待ちしております。
きっと楽しい映画体験ができるはずです。
文(授賞作品短評含む):プログラミングディレクター 大塚大輔
福岡インディペンデント映画祭実行委員会
後日メールアドレスにご連絡差し上げますので、ご確認ください。