製作データ | 2016年/日本/59.00min |
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監督 | 吉崎健(YOSHIZAKI Takeshi) |
出演 |
田中実子さん(水俣病患者) 下田綾子さん・良雄さん夫妻(実子さんの姉夫妻) 生駒秀夫さん(水俣病患者) 渡辺栄一さん(水俣病患者) 坂本美代子さん(水俣病患者) 岡本達明さん(元チッソ労働組合委員長) 坂本しのぶさん(胎児性水俣病患者) 坂本フジエさん(水俣病患者・しのぶさんの母) 日吉フミコさん(患者支援者) |
スタッフ |
語り:上田早苗 撮影:中島広城 音声:鬼塚明敏 映像技術:宮野恵祐 音響効果:小野潤二 編集:渡辺幸太郎 取材:東島 大 畠山佑一 石原佳子 ディレクター:吉崎 健 プロデューサー:岩下宏之 制作統括:石津 雅 福島広明 浦林竜太 |
今回は、いずれも九州を拠点に優れた作品を全国に送り出し続けてきた、RKB毎日放送・神戸金史ディレクターの代表作『うちの子』と、NHK福岡放送局・吉崎健ディレクターの代表作『水俣病 魂の声を聞く ~公式確認から60年~』を上映し、両ディレクターのお話を伺います。
あらすじ
水俣病の公式確認から60年がたった2016年。終わらない水俣病の現実を描いたドキュメンタリー番組。
水俣病初期の患者や家族の肉声を記録した貴重な録音テープが残されていた。岡本達明さん(81・放送当時・以下同)は加害企業・チッソの元社員。
労働組合の活動をしながら、40年に渡って500人以上の証言を集め、全6巻の「水俣病の民衆史」にまとめた。番組では、録音された肉声に加え、新たな証言を集め、水俣病の60年を辿った。
公式確認のきっかけとなった“第1号患者”田中実子さん(63)は、60年前と同じ場所に建つ海沿いの家で、ひっそりと暮らしている。亡くなった母親が、娘が発病した当時を語った肉声が残されていた。「(うつると誤解され)誰も家には寄りつかんじゃった。村八分にされて」。母の死後、面倒をみてきた姉の綾子さんは語る。
「できれば、私より早く逝って欲しい。私も安心して逝ける」。家族7人全員が水俣病の渡辺栄一さん(63)は、当時の極貧の生活を語った両親の録音が残されていた。そして今回、誰もが語らない“補償金”について、その後、家族がどうなっていったのかを初めて語った。水俣病患者や家族の心の叫びを聞く。
監督コメント
これまで全く取材を受けてこなかった、チッソの元社員・岡本達明さんが、3年越しの交渉で初めてテレビ取材に応じてくれました。“第1号患者”田中実子さんの姉・綾子さんも、これまでほとんど取材を受けなかったのですが、今回、新たに証言してくれました。水俣取材25年の記者とディレクターによる長年の蓄積と粘り強い交渉で実現にたどり着きました。表だって語ることができなかった水俣病の現実。心の叫びが届けば幸いです。
上映履歴
2016.05.18 | 本放送 |
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2016.06.04 | 再放送 |
2016.07.30 | アンコール放送 |
2016.08.06 | アンコール再放送 |
※すべてNHK Eテレ・全国放送
監督プロフィール
1965年、熊本市生まれ。1989年、一橋大学卒業後、NHK入局。熊本、東京、長崎、福岡、熊本での勤務を経て、現在、福岡拠点放送局エグゼクティブ・ディレクター。
主な番組に「写真の中の水俣」(1991・地方の時代映像祭優秀賞)、「長崎の鐘は鳴り続ける」(2000・文化庁芸術祭優秀賞)「花を奉る 石牟礼道子の世界」(2012・早稲田ジャーナリズム大賞)、「原田正純 水俣 未来への遺産」、(2012・放送文化基金賞テレビドキュメンタリー番組賞)、「水俣病 魂の声を聞く」(2016・放送文化基金奨励賞)など。芸術選奨文部科学大臣新人賞(2014)。