製作データ | 2019年/台湾/32.19min |
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監督 | 蔡佳璇 (Tsai Chia-Hsuan) |
出演 | |
スタッフ |
今回はそのような傾向に抗し、かつ国を越えてより広く当事者の声と気持ちに触れる機会を作るべく、日本、台湾、フィリピンで撮られた「トランスジェンダー自身が演じる・主人公となる」作品を特集上映します。観て、感じて考えて、対話をしましょう。
あらすじ
台北で長男として生まれたエリカは、東京で仕事をするうちに、これまで必死に抑えてきた女性としてのアイデンティティを解放し、セクシャリティから踏み出し始めるが、自宅での突然の事故が彼女の計画を狂わせる。 夢を実現するための道のりは険しく、家族との和解はさらに長いものとなる。
本作は、エリカが性別適合手術を終えて日本に移住するまでの、理想の身体を作る旅の記録。 日本と台湾、男性と女性のアイデンティティの間を行き来することで、エリカは社会システムにおけるセクシャルマイノリティとしての歩き出す過程を映し出すだけでなく、それと平行してエリカの姉の視点で、衝撃を受けた家族の心の過程も描いています。
上映履歴
2021 | 第43回Golden Harvest Awards for Outstanding Short Films(金穗獎) |
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公視+ 新北市紀錄片線上影展 | |
EU-アジアレインボー週間(亞彩虹週 EU-Asia Rainbow Docs)(香港) | |
2020 | ボストン台湾映画祭(波士頓台灣影展) |
上海クィア映画祭(上海酷兒影展) | |
台湾国際女性映画祭(台灣國際女性影展) | |
台湾国際クィア映画祭(台灣國際酷兒影展) | |
府中15オンライン映画祭(府中15線上影展) | |
2019 | 新北市国際ドキュメンタリー月間(新北市國際紀錄片月) |
※その他、2023年まで台湾の各種オンラインプラットフォームで配信中
監督プロフィール
台北生まれ。科学から人文科学まで学び、2016年より映像制作を開始。国立政治大学のコミュニケーション学部で修士号を取得。現在はドキュメンタリー監督として従事し、主に女性、性別の多様性、民族文化などの問題に関心を持っている。
2019年、修士課程の修了制作として制作した本作が、新北市ドキュメンタリー賞で2位を獲得。台湾国際クィア映画祭、台湾国際女性映画祭、金穗獎などその他多くの映画祭を受賞している。 台湾の有名ドキュメンタリー監督・楊力州氏企画・プロデュースの新企画に参加し、2021年に新作が完成予定。
監督コメント
ジェンダーの力は誰の人生にも深く浸透していて、「壁」にぶつかったり、「巨人」と戦わなければならない時が誰にでもあります。 過去に行われたトランスジェンダーに対する激しい批判の中には、トランスジェンダーをどのように理解すべきか、多くの疑問が残っています。 医療、法律、社会的認識などの構造的な力が、理想の自分を構築するプロセスに影響を与えているのでしょうか?
ジェンダーへの問いかけが尽きることのない、エリカや劇中に登場するトランスジェンダーの友人たちは、貴重な人生経験をもとに、トランスジェンダーの人々がさまざまな実践を通して、社会の壁の間に生きる場所を見つけ、自由に移動したりしている様子を描いています。