さよなら来福亭
街の片隅にある中華蕎麦屋の閉店の1日。3人の登場人物の様々な思いが、丹念に作られた味わい深いスープのごとく、みごとなブレンドを醸し出す。気持ちが優しくなる絶品の1本。ぜひご賞味ください。
密談長屋
待つだけのはずが...何かがおかしい。静けさに酔いが混ざり、じわじわ広がる違和感。8カ国の映画制作者が京都で仕掛けた見事な時代劇。観ずに語るにはまだ早い。
アナログ坊やとおたずね老婆
スマホを持っていない小学生のサナオくんが思いついた妙案とは?キレキレの撮影、編集、音響で魅せる、サナオくん、老婆とその息子が交差するクライマックスが見事。
河童になる
コロナ禍の失敗から心機一転、役者になる決意をした主人公。という面白すぎる設定にワクワク。個性豊かな俳優2人の演技に笑い、癒やされ、タイトルとは裏腹に、鑑賞後も余韻が残る山科監督の視点が冴える作品。
父は水が怖い
それは何処でも誰にでも起こりうる老いた父と息子の日常。威厳があり優しく大きな存在であった父、老いて変わっていく父を暖かく丁寧に魚眼レンズを効果的に用いて愛しむように活写する。
ばあちゃんの引っ越し
終始つづく佐世保の穏やかな風景とばあちゃんの静かな語りが心地良い。しかし語られるのは引っ越しの決意と未練。佐世保を出る理由と来た契機が交差する最後の日。
LOCA!
#indie_anime界隈で話題!緻密な背景に対してデフォルメ感あるキャラクターが、見事に世界観にハマった。ワクワクさせてくれる冒険が進む先で、やがて辿り着いたのは…?ポストアポカリプスを堪能せよ!
ものがたりの予感
夢と現のはざまのような幻想的な色あいの景色で始まるこのものがたり。景色を映すビー球は忘れていた過去なのか、過去から未来へ繋がる夢なのか。
英雄歯
お待ちかね、 みんな大好き『ENCOUNTERS』飯塚貴士監督の新作は、キュートな歯が主人公?!シュールで、ポジティブで、超ハッピー!見終わったあと、きっと誰もが元気になれる!
ちあきの変拍子
第46回ぴあフィルムフェスティバル(PFFアワード2024)において、「ぴあニスト賞」を受賞した、米子高専放送部の現役学生作。思春期のリアルな悩みを、映画的仕掛けで魅せる意欲作。
Eyeself~ワタシノセカイ~
弱視の監督4人が見る世界は、私たちには見ることのできない絶景でした。実写映画の幅を広げてくれる、挑戦的な映像表現と温かな世界観をお楽しみください。
霞始めてたなびく
今年のアヌシー国際アニメーション映画祭で入選。タイトル通り、情景の移りゆく様子が“動く絵画”として目を楽しませてくれる。アナログ画材がメインであるものの、ゲームエンジン・Unityの使用でも興味深い。
毒と音楽
毒で?音楽で?世界を救おうとした若者たちの青春讃歌。バカみたいな夢に熱中したあの頃の気持ちがよみがえる。くだらなくても、真剣だった。そのまっすぐさを、ぜひ見届けてほしい。
ジンジャー・ボーイ
友情はいつまで続く?どんな頼み事も聞ける?どこまで寄り添える?どこか恋愛にも似ているこのバランスは難しく、二人の関係が少しづつ変化していく様子は切なく、残酷にも映る。見ていると苦しくなるが、良作!
爽子の衝動
絶望しかない「ヤングケアラー」を描いた衝撃の問題作。重く、救いもないストーリーに思考停止に陥る。初主演の古澤メイさんの圧巻の演技に胸が締め付けられる。
「竹とタケノコ」
発達障害を抱えた青年が、伝統と両親の思いを継承する成長物語。日本の未来に明るい可能性を示してくれる一作です。
国道7号線
フェリーニの如く道と人生を語る圧倒的な海峡のスケール。抗えない美味しいみかんの記憶、この世とあの世、それでも繋がっていたい愛情を人は道具を使いコンタクトを取る。その時思わず溢れる涙。丁寧で優しい詩劇。
HOLD UP MORNING
時系列を行き来しながら交錯する人生、謎の少女、物語、死、、、奇妙に溶け合うドープなストーリーをお楽しみください。
タイムマシンガール
びっくりするたび過去に戻るとか、マジしんどい。でも、ひとりじゃない。誰かの存在に救われた日、あなたにもきっとあったはず。巧みに仕組まれた脚本が光る上質なコメディ。
みんな笑え
まさに落語家版『ロッキー』!
登場人物たちの様々な想いが合流して、一つの大きな流れとなるラストにきっとあなたの心も震えます!