大手出版社に勤務する所沢育夫(39才)は、とある記事からの失敗で左遷が確定的になった。
それを見かねた上司である編集長は、彼に仮想での事件体験を提案する。
事件体験とは、過去にあった事件をモデルにその犯人に成りきって取調べを受けること。
そして、犯人の心情、心理を体験し、犯人の目線から記事を書くこと。
自分のミスを取り返したい所沢は、それらの体験を承諾する。
所沢は編集長から渡された資料を読み込み、指示された体験場所へと向かう。
夕暮れの工場跡地。そこに現れたのはスーツ姿の二人の男たちだった。
監督のコメント
人生を思い通りに全うできる人は極わずかな人かもしれません。
紆余曲折、思い通りに行かず悔しさの中で何度も涙した方もたくさんいるでしょう。
現在、世界の経済が混沌とする中、職を失い明日をどう生き抜くかビジョンを失った人たちは、
自分ではどうすることもできない大きな不安の渦に巻き込まれてもがき苦しんでいます。
競争社会。敗者は去らなければいけないのでしょうか。
「仮想事件」を是非ご覧下さい。宜しくお願いいたします。
監督の経歴
大学卒業後、劇団研究生となる。
その後、映像制作会社に就職。制作、助監督をこなす。
やがてフリーとなり、ドラマ、ドキュメンタリー、映画の助監督をしていたが、
父親の急逝により家業に就き現在に至る。
スタッフ一覧
脚本・監督・照明 福田 典久 |
福田典久監督の作品一覧
作品名 | 監督名 | 上映時間 | 制作年 | 字幕 | |
仮想事件 | 福田典久 | 89.51min | 2012 |