人を観るよろこび
Pleasure of watching people
貝本敏弥
Toshiya Kaimoto
上映時間 :41.15min
制作年 : 2010
2008 年、惜しくも急逝した市川準。
その市川にとって7本目の長編監督作である『トキワ荘の青春』クランクイン直前。市川は自身にカメラを向け、記録映像をおさめていた。
長年、コマーシャルや映画作品で市川の助監督を務めてきた演出家・貝本敏弥が、市川準の逝去後、のこされた膨大なテープをもとに編集し製作したドキュメンタリー作品。
1995 年五月。
自宅の書斎、準備最中の撮影所、仕事の合間に立ち寄った街、移動の車内。
どこか索漠とした気配で佇む“自分”を写し続ける市川。
映画と向き合うように語り出したのは「人を観るよろこび」そんな端的で決然とした思いを放つ言葉だった、、、。
監督のコメント
演出家・市川準が自分で自分を撮ったプライベートビデオ。
その素材が、あることを聞いたのは、師が亡くなってからでした。
15年前の8mmビデオ。10時間以上。幸いにも劣化は極少。
家族の方から、一つの作品にしないかと声をかけていただいた時、
師から「オレを使ってお前を表現してみろ」と言われているような感じがしました。
自分ならこうする、市川さんならどうするだろう、と常に問いかけながらの編集は、
まだ隣に市川さんがいて一緒に仕事をいているような幸せな時間でした。
十年間、市川準をそばで見てきた私しか作れない作品が出来上がったと自負します。
完成試写の時、頭を書きながら照れくさそうに微笑んでいる顔が思い浮かびました。
鑑賞される方々には、私たち2人が好きだった映像の「行間」と言うものを是非感じていただければと思います。
監督の経歴
貝本敏弥(かいもと としや)1969 年7 月29 日大阪生まれ。
1997 年CM 制作会社 鰹t企画 退社後、市川準氏に師事。
NTT DOCOMO、ジョージアなどのCM を手掛ける。
以後、CM・VP の企画演出と同時に、映画『大阪物語』『あおげば尊し』『あしたのわたしの作り方』では、演出助手・シナリオを手掛ける。
2010 年銀座・新井画廊にて行われた、『市川準・集』個展に3 面マルチ映像『私にとっての幸福』を発表。
スタッフ一覧
編集◎貝本敏弥 |
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貝本敏弥監督の作品一覧
作品名 | 監督名 | 上映時間 | 制作年 | 字幕 | |
人を観るよろこび | 貝本敏弥 | 41.15min | 2010 | ||
月曜のすみっこ | 貝本敏弥 | 29min | 2012 |