ある精肉店のはなし(仮)
予告編
纐纈あや
Aya Hanabusa
大阪にある北出精肉店は、全国でも稀な牛の肥育、屠畜、肉の販売までの一連を仕事としている家族経営の店だ。
屠畜を行うのは店から歩いて5分足らずの小規模な公営のと畜場。
700kgにも育った牛の手作業での屠畜は、常に危険と隣り合わせ。
彼らは命をかけて牛を屠る。確かな経験と技術により、牛は鮮やかに肉になっていく。
粛々と行なわれるその作業の光景からは、有機的に関係し合ういのちといのちの姿が見えてくる。
家族にとって何も特別なものではない、暮らしの一部であるこの仕事にはしかし、切り離せない差別の歴史がある。
いのちあるものをいただき、自らを生かす。
この誰しもに共通する生きものとしてのごく当たり前な営みも、その実体が見えなくなることで偏見や差別、先入観を作り出してきた。
店頭に陳列された肉を買う人も、その肉を屠る仕事を担う人も、同じく自分の家族や暮らしを愛おしみ、日常を過ごす人たちだ。
そして彼らは、厳しい差別に置かれてきたからこそ、他に優しく、真摯に生きようとしてきた人たちでもある。
上映後に撮影を担当された大久保千津奈さんの
ゲストトークを行います
「日時計の丘」について
福岡市の中心部から車で約40分。南区柏原の高台に立つ日時計の丘は、
絵画ギャラリーと音楽ホール、図書館の機能をあわせ持つ小さな施設です。 |
纐纈あや監督の作品一覧
作品名 | 監督名 | 上映時間 | 制作年 | 字幕 | |
ある精肉店のはなし(仮) 予告編 | 纐纈あや | - | 2013 | ||
祝の島 | 纐纈あや | 105min | 2009 |