ある精肉店のはなし(仮)
予告編

 

纐纈あや

Aya Hanabusa

大阪にある北出精肉店は、全国でも稀な牛の肥育、屠畜、肉の販売までの一連を仕事としている家族経営の店だ。
屠畜を行うのは店から歩いて5分足らずの小規模な公営のと畜場。
700kgにも育った牛の手作業での屠畜は、常に危険と隣り合わせ。
彼らは命をかけて牛を屠る。確かな経験と技術により、牛は鮮やかに肉になっていく。
粛々と行なわれるその作業の光景からは、有機的に関係し合ういのちといのちの姿が見えてくる。
家族にとって何も特別なものではない、暮らしの一部であるこの仕事にはしかし、切り離せない差別の歴史がある。
いのちあるものをいただき、自らを生かす。
この誰しもに共通する生きものとしてのごく当たり前な営みも、その実体が見えなくなることで偏見や差別、先入観を作り出してきた。
店頭に陳列された肉を買う人も、その肉を屠る仕事を担う人も、同じく自分の家族や暮らしを愛おしみ、日常を過ごす人たちだ。
そして彼らは、厳しい差別に置かれてきたからこそ、他に優しく、真摯に生きようとしてきた人たちでもある。

上映後に撮影を担当された大久保千津奈さんの
ゲストトークを行います

「日時計の丘」について

福岡市の中心部から車で約40分。南区柏原の高台に立つ日時計の丘は、 絵画ギャラリーと音楽ホール、図書館の機能をあわせ持つ小さな施設です。
この施設で、平成22年9月より月に1度、 自主制作映画を定期上映するイベントが始まりました。
地元の作家はもちろん国の内外を問わず、日頃あまり見る機会のない自主制作映画を上映し、ディスカッションする試みです。
大手映画会社がつくる映画とは異なるさまざまな映画の鑑賞を通して、これまでとは違う映画の新たな可能性を探り、観客の映画に対する
さらなる関心の向上と醸成をと考えています。



日時計の丘ホームページ

纐纈あや監督の作品一覧

  作品名 監督名 上映時間 制作年 字幕
  ある精肉店のはなし(仮) 予告編 纐纈あや - 2013  
  祝の島 纐纈あや 105min 2009